MIXなんて呼ばせない!
素晴らしきかな日本猫

猫語り
〜ねこがたり〜



猫寫眞館へ移動

我が家の猫事情へ戻る
玄関へ戻る
猫の不思議へ移動
猫のお話へ移動

猫語り〜ねこがたり〜

孤軍奮闘子育て物語
〜こぐんふんとうこそだてものがたり〜






まずは長男のキョウスケから!

高校を卒業した春。バイトが休みなので、チャリでぶらぶらしていた時、ふと携帯が鳴った。
高校の時からの友達が、「良いものをあげるからうちに来ない?」と言うので、行くと、掌サイズの子猫!
実は彼女の家はいわゆる猫屋敷(といっても当時犬1匹と猫が4匹位、今はもっと増えたけど)で、以前その家に来た子猫があまりにも可愛いかったので欲しい!と言ったけど「情が移っちゃったからダメ」って断られた経緯があったのです。
それで代わりにベランダで野良猫が生んだ猫をくれたんです。
彼女の家は公団団地で、野良猫の宝庫なんですよ。


その足で近所にあるペットショップで必要なものを買いあさり、そのまま彼女の家に泊まることになったので、その猫を抱いて寝ました。
といっても私、他人が隣に居ると寝付きがもの凄く悪くなる人間なので、なかなか寝れません。
それでも、目を閉じていたら眠りに落ちることが出来たんですが、数分後その家のシーズー犬『ハッピー』の寝言(皆は何故起きないのかというくらい大声で、っていうか遠吠えに近い)で目が覚めてしまいました。
それ以後全く眠れる気配が無くなったので、もうこのまま起きていようということにして、初めて自分で世話することになった子猫を眺めたり、勝手知ったる他人の家で、漫画を借りて読んだりして朝を待つ。
そして明朝自宅に戻ると途端に爆睡。
バイトには当然というか遅刻しちゃいましたw

それで終われば良かったんですが、3日後に大変な事件があったんです。
トップページにも書きましたが、ここでは更に詳しく書きます。
その日もいつも通り出勤時間の三十分前に目覚ましで眼をさました私が、キョウスケの姿を探すと、枕元に置いていたビーズクッションの上に居なかったので、かなり必死で探し回りました。
やっと見つけたのはベッドの下の、それも足下の方。
見れば身体がビクビク跳ねて、身体がかなり冷たい。
私は一気に血の気が引いて、バイト先に電話しました。
『猫の様子がおかしいので病院に連れて行くので遅れます』
というだけの内容を言うのにかなり手間取って、しかも泣きながらだったのでオーナーはかなり「はぁ?」な感じだったでしょうが、とにかく許してもらえました。
今の仕事先だったらかなり半ギレ状態で即刻出勤しろと言われそうですが、そこは家族でやっている小さなお弁当屋さんだったので、そんな理由が通っちゃったんですね。幸い。まぁ今の仕事でそれなったら、後で何言われても良いからと許されるまでもなく病院へ走ってましたが。
仕事や社会的地位よりも猫を取るといえば聞こえは良いですが、逆に言えば猫の為に全てを捨てるアホと言われてもしょうがない。でも甘んじちゃう。
ともかくも、次は動物病院へ。
実はもらった翌日に動物病院で健康診断を受けていたのが幸いして、無駄な話を通さずにキョウスケの病状を伝えて運び込むことが出来ました。
冷えてはいけないとタオルで包んで暖めながら連れて行き、診察室に飛び込む
掌から起きあがったりして変な風に暴れるキョウスケを見て、「これは自分の意志で身体が動かないみたいだね」と、集中治療室へと移動させました。(なんか関係者以外立ち入り禁止とか、危険とか書かれたドアの中へ連れて行かれた)
自分の掌に収まる小さな猫が、酸素吸入器やら点滴の管やらに繋がれた姿はかなり可哀想でした
そして、治療の上で何があっても病院側に責任は無いという旨の書類を書かされ
入院するということで、私は帰らないといけなくなりました。
そして、心配になったのは医療費。
キョウスケにはなんとしても助かってもらいたいからいくらかかっても構わないという気持ちはあったけど、現実私にはお金の面で頼れる身内は居ない
お医者さんにその話をすると、待ってくれるとのことでした。
もう平身低頭して、家路につきました。
そして、翌日、携帯に病院側から電話がありました。
死んだなんてなったらどうしようとかなり心臓が痛くなるくらいの気持ちで電話に出ると、退院出来るとのこと!
もうその足で迎えに行きました。
診察室で出迎えてくれたのは、お医者さんと、優しい笑顔の看護婦さん
そして…箱型の透明な酸素吸入装置の中で壁に向かって飛び跳ねる元気なキョウスケ!!
もう、更にお医者さんには平身低頭!
手元に残った2万円の請求額はやはり当時の月5〜6万という給料では払えない(なぜそんな状態で一人暮らしが出来ていたのかというと、家が親の持ち家だったので家賃がいらなかったから)ので、 来月の給料日には必ず返すと、給料日を明言して家に連れて帰りました。(もちろん翌月ちゃんと即刻支払いました)
さて、その当時は今より時間がかなりありました
朝11時出勤して2時に帰り、5時に出勤して夜8時に帰るというのが通常。
出勤してから帰るまでにそれほど時間が空かないから、こまめな世話が必要な仔猫の世話が出来たわけです
朝一ミルクやって、ティッシュでアソコポンポンして排泄させてあげて、出勤。帰ったら同じことをして、また再出勤前にそれをする。
実際猫の母親がやるように3時間ごとに〜とかそんなのは無理でしたが。
無事にキョウスケは育ってくれました。
今では写真の通りの巨大アンニュイ猫にw